学費について

 

専門学校進学のマネー事情

 

専門学校とは~分野や学科によって大きく異なる~

専門学校の学費には、入学金、授業料の他に実習費・施設費・教材費・諸経費などが別々に設定されています。その中でも実習費や教材費は分野や学科によってかなりの差があるようです。また、海外研修のための積み立てなどを行う学校・学科もあり、入学後は年間いくらぐらい必要なのか、事前に確認しておくことが大切です。資金に不安がある場合、都道府県知事の認可を受けている学校では日本学生支援機構の奨学金が受けられます。また、学校独自の奨学金制度や特待生制度を設けている場合もありますので、詳細は各学校にお問い合わせください。

 

学費の納入方法~分割納入には様々なケースが~

学費の納入には、一括納入と分割納入があります。さらに分割納入にはいくつかの種類があります。(下記代表例)
入学案内には「学費は一括納入」と書かれていても、諸事情により困難な場合は分割を認める場合もありますので、直接学校にお問い合わせください。

 

  1. 年2回型(入学手続時と9月頃の2回に分けて納入する)
  2. 年3~4回型(入学手続時に入学金と学費の一部、残りを年2回か3回に分けて納入)
  3. 毎月型(入学手続時に入学金と学費の1カ月分、後は毎月均等に納入)

 

コラム 特待生制度について

優秀な成績を修めた学生を対象に、学費の一部あるいは全額を免除する特待生制度を設けている学校もあります。学校によって条件は異なりますので、願書提出前に学校にお問い合わせください。(本誌7ページ参照)

 

コラム 学費の返還について

複数の学校を受験する場合、先に合格発表が出た学校に入学手続きを済ませて、併願先の発表を待つ方もいるでしょう。ここで注意したいのが、一度納めた入学金・学費の返還などについてです。必ず入学手続きの際に確認しましょう。また、大学や短大などと併願する場合、願書提出の際に申し出ておくと、入学手続きを延期したり、入学辞退後返還する学校もあります。
利用条件などはそれぞれ異なりますので、各学校に問い合わせて、こうした制度の有無を把握しておきましょう。

 

入学時に納める初年度納入金~かかる費用は、必ず事前に把握して~

入学手続時に納めるのは、入学金と学費の全額(あるいは一部)です。入学金はだいたい9~27万円程度。学費は学校・学科によって差がありますが、「安いから」といった理由で進学先を選ぶのは考え物です。社会に出てすぐに通用するための専門的な学習を積むのが専修学校ですから、最新設備の導入などは必要不可欠。必ず学費と学習内容のバランスを考え、本人とよく話し合ってみましょう。
また、学費の分割納入を認めている学校でも、施設費や実習費、教材費などは入学手続き時に一括納入、というケースが多いようです。いずれにしても、入学時にはかなりのまとまった金額が必要になります。実際、いくらぐらい必要なのか不安がある場合は、各学校に確かめておくと良いでしょう。

 

道内専門学校の学費の平均(令和6年4月入学生分)

学校分野 授業料 入学金 施設整備費 合計
工業分野 581,273円 153,939円 248,774円 983,986円
農業分野 200,000円 100,000円 250,000円 550,000円
医療分野 852,727円 201,515円 136,667円 1,190,909円
衛生分野(調理) 595,000円 109,167円 134,444円 838,611円
衛生分野(理容美容) 688,000円 104,000円 154,167円 946,167円
教育社会福祉分野 658,636円 136,364円 164,211円 959,211円
商業実務分野 634,813円 120,000円 169,733円 924,546円
服飾家政分野 625,000円 130,000円 93,333円 848,333円
文化教養分野 717,333円 113,333円 176,154円 1,006,820円

※上記金額の他に実習費・教材費・検定料・学生会費などの諸費用が必要となります。(一部の学校は授業料に含む場合もあります。)
※データは本会発行「2025専修学校概要」掲載校69校の昼間部の学費を集計したものです。

 

コラム ドロップアウト(中途退学)を防ぐために

せっかく進学したのに途中で退学してしまうことは、保護者の皆様にとって深刻な問題です。
遅刻や欠席などが引き金となり、クラスメートや先生たちとのコミュニケーションが不足していくことで、学校から足が遠のいてしまうことも多いようです。ドロップアウトの理由は主に4つ。
どれも入学前の情報収集や意思確認が不十分だったために起こることです。
そうならないためにも、本人任せにせず、じっくりと話し合って進路を決定してください。

ドロップアウトの主な理由
①入学目的が不明確 ②欠席・遅刻をする ③性格に合わない ④授業についていけない

 

教育資金は事前に用意を~計画的に進学資金の準備を~

専門学校に入学すると、まず必要になるのが「学納金」。学納金には入学金や授業料、施設設備費、実験実習費、教科書代などが含まれます。学校によっては制服代、資格検定料、校友会費などが必要となります。このうち、初年度に納めるお金を「初年度納付金」と呼んでいます。
前頁に記載しましたように、志望分野によって異なりますが、100万円前後が必要となります。進学資金は計画的に捻出をしなくてはなりません。
特に、自宅通学以外の下宿生活の場合は、別途生活費が必要となり、就学教育費は事前の準備が必要です。参考例は下表のとおりです。

 

教育資金の準備と入学までのスケジュール(例)

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Moneyに関する情報  道内の専門学校での生活費はいくらくらいかかるか?

 

下宿アパート・マンション・学生会館・自宅生の衣食住

親元を離れて、道内での専門学校・学生生活を始めるに当たって父母の皆さんが一番気になる費用を調べてみました。ここで紹介する事例は平均金額ですので、およそ「この位の費用が必要」と理解いただきたいと思います。

 

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※上記データは札幌市内の専門学校より収集したデータです。

 

道内専門学校の令和6年4月入学者の平均学費(入学金・授業料・施設整備費)です。
工業分野 983,986円
農業分野 550,000円
医療分野 1,190,909円
衛生分野(調理) 836,611円
衛生分野(理容美容) 946,167円
教育社会福祉分野 959,211円
商業実務分野 924,546円
服飾家政分野 843,333円
文化教養分野 1,006,820円

※上記金額の他に実習費・教材費・検定料・学生会費が必要となります。
(一部の学校は授業料に含む場合もあります。)
※データは本会発行「2025専修学校概要」掲載校69校の昼間部の学費を集計したものです。

学費・進学資金について